トランザクション処理

トランザクション処理は、データベースの整合性を保つために使用されるデータ処理技法です。トランザクション処理は、論理的に関連する一連のデータ修正の実行であるといえます。この一連の処理は、1つのまとまりとして「コミット」(完了してディスクに書き込む)または「アボート」されます。このようなトランザクションの典型的な例として、予約業務と信用調査業務などがあります。

トランザクションは、読み取り/書き込み操作とは反対に、読み取り操作を安全に実行するためにも使用できます。読み取りトランザクションでは、トランザクション内で読み取られたデータが他のユーザによって修正されていないことが保証されます。

トランザクション処理技法では、トランザクションの全ての更新が、一時トランザクションファイルに自動的に記録されます。このファイルに記録された更新内容は、トランザクションが完了した場合、つまりすべての通常データベーステーブルの更新が正常に完了した場合に限って消去されます。トランザクションが影響するテーブル内で問題が検出されると、トランザクション全体がキャンセルされ、データベースは「ロールバック」されます。つまり、トランザクションが発生する前の元の状態に復元されます。ロールバックでは、トランザクションログファイル内に保存された情報を使用してプロジェクトが復元されます。

トランザクション処理の主な利点は、コンピュータシステムのクラッシュから保護されることです。オンラインデータ入力やバッチ処理の途中でコンピュータがクラッシュした場合には、トランザクション全体がアボートします。このため、データベースが不完全に更新されるのを防ぐことができ、データベースの一貫性が保たれます。

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